この記事を読むとわかること
目次
Q:同時に複数の株式や、投資信託に投資する際に注意することは?
NISAで同時に複数の株式や投資信託に投資する際に、考えなければならないことはあるでしょうか。
A:期待リターンの大きいものを優先して非課税口座に
NISAの年間投資枠を超えるような投資を実行しようとする際に課題となるのが、NISA口座内でどの証券を優先的に保有するかの順位付けです。NISA口座内で、または課税口座と併用して、複数の株式や投資信託で投資ポートフォリオを構築する場合、なるべく期待リターンの大きいものからNISA口座内で保有するようにしましょう。
これは、将来の課税口座内での税額を低減させるためです。この判断は、NISA口座内の含み益を最大化することを基準に行います。投資ポートフォリオの中で、NISA口座の含み益を最も拡大させることができそうな証券を選ぶことが肝要です。
わからないときは、より値動きの大きいものを非課税口座に
とはいえ、一言で「期待できるリターンが大きいものを選択する」と言っても、その判断は難しいことも事実です。特に見通しが弱い、または見通しを持たない場合、どの投資信託を優先的にNISA口座で保有していいか迷うかもしれません。そのような状況では、値動きの大きい証券をNISA口座で保有することを考慮してください。
値動きが大きいもの(リスクが大きい証券)が必ずしも大きなリターンを期待できるとは限りませんが、いずれにせよリターンが得られなければNISAの非課税メリットは活用できません。また、リターンが大きくなればなるほど経済的なメリットが増えることが考えられるため、値動きが大きい(かつ長期的に保有できる)ものをNISA口座で優先的に保有することが理に適っています。
値動きの大きい証券をNISA口座に格納しておくことで、プラスのリターンが得られる際には制度利用のメリットを存分に享受することができ、マイナスのリターンが生じた際にも節枠取引(『NISA口座が含み益/含み損になっているとき』の記事をご参照ください)によってNISAの簿価残高(利用中の生涯投資枠)を圧縮させることが可能になります。
- NISA口座の税金メリットについての説明のうち、誤っているもの次のうちどれでしょう?
- 正解は・・・
CNISA口座で損失が出ていれば、課税口座と損益通算ができる。
NISA口座で損失を認識しても、他の口座との損益通算はできません。このため、NISA口座では運用益が出なければ非課税であるメリットを活かせません。